弁護士法人岡林法律事務所 代表弁護士 岡林 俊夫 PROFILE

弁護士法人 岡林法律事務所
代表弁護士 岡林 俊夫

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岡林法律事務所 WEB SITE 3 過払金について(弁護士トットコムの連載記事 3)

今回は,過払金について,ご説明しましょう。

 過払金の発生する原理は簡単です。前回ご説明しましたように,利息制限法という法律があるのですが,サラ金業者は債務者に対して,年29%といった高利(利息制限法に違反しています。)で貸していることが多いです。この場合には,本来なら,利息制限法の範囲内の年18%の利息しか支払わなくて良いところを,年29%の利息を支払っていることになります。そうすると,年18%の利息で計算すると,例えば元本が30万円であるところを,年29%の利息で計算しているために,元本が本来の数字(30万円)より多くなり,例えば50万円として請求されているという状況が生じます。すると,本来なら30万円の18%の利息でいいところを,50万円の29%の利息を請求されるという具合に,本来の利息より非常に割高な利息を請求されることになります。

 このような取引を長期間継続していくと,本来(18%の利息)であれば完済して元本が0円になっているはずなのに,残元本が20万円であるとして支払いを継続しているという状況が生じます。債務者の方は,利息制限法や過払金というものの意味を知らないことが多いので,本来であれば元本を完済しているのに,残元本が20万円であると思って,さらに返済(例えば2万円の返済)をしてしまいます。すると,元本が0円であるどころか,逆に債務者がサラ金業者に対して,2万円を貸しているような状況が生じます。このようなときに発生するのが過払金です。債務者が債権者に対して支払い過ぎているという意味で,過払金と言うのです。

過払金が生じても,債務者はまだ残元本が残っていると思っていますから,さらに支払を続けます。そうすると,過払金の金額はどんどん増えていきます。このようにして過払金が大きくなっていくのです。

 これまでの経験上,5年程度の取引で,過払金が発生する可能性があり,10年程度の取引の場合には,過払金が発生する可能性が非常に高くなっています。過払金が発生しているかどうかは,取引履歴を下に利息制限法に引き直し計算をしてみないと分かりません。ですから,消費者金融業者との間で長い間取引をしている方は,まずは弁護士に相談してみることです。そして,業者に取引履歴を出させることです。

 過払金が生じている場合,業者は取引履歴を出すことを渋りますが,その場合にもしつこく請求すれば出してきますし,また,取引履歴の非開示を財務局に申告する(チクる)という方法もあります。財務局への申告を,業者は結構嫌がります。さらには,取引履歴が分からないままに,地方裁判所に訴訟を提起してしまうという方法もあります。その場合には,記憶に基づいて,適当に取引履歴を推定(仮計算又は嘘計算と言います。)して,訴訟提起するのです。訴訟になると,業者も取引履歴を出してくることが多いです。また,地方裁判所には,本人(又は代表者)か弁護士しか出頭できないので,訴訟提起されると弁護士費用を嫌って業者が和解に応じてくるという傾向があります。

 取引履歴の開示請求,財務局への申告及び過払金返還訴訟の提起といったことを,何度もやっていると,弁護士の名前を業者も覚えるようになってきます。すると,FAX1本でスムーズに取引履歴を開示してくるようになります。厄介な弁護士であるということを業者に身体で覚えさせることが重要なのです。

業者の側でも,弁護士をランク付けしているという話を聞きます。「仏」などというレッテルを貼られてしまうことは弁護士として情けないことです。業者には「鬼」と呼ばれたいものです。

 以上のように,過払金の可能性がある場合には,債務整理を弁護士(特に経験のある弁護士)に依頼する必要性が特に高いです。ですから,まずは,弁護士に相談しましょう。